アイコン文化と文字文化

人間は絵を描くようになって、次に文字を発明しました。それは、絵では共通の認識がなかったり(人によって受け取り方が違う)、情報量が足りないからです。なのに、パソコン等にグラフィカルな環境が導入されて以後は「文字」よりも「絵」や「アイコン」が重要視されています。歴史が戻っちゃってませんか?。「アイコン」がいいのは、それが「ボタン」として働くからであって、決して「絵」だからではないんです。
絵だと全世界でそのまま使えるというのもあるんでしょうけど、その絵が何らかの意味を持つ場合(アイコンなら全部そうですけど)、言葉以前の文化が影響してくるので、同じものを見て同じに思わないことが多々あります。真っ先に思いつくのが、Windows3.1時代のチェックボックス。チェックすると、中に「×」と描かれます。アメリカ人の感覚では普通なんでしょうが、日本人から見るとなぜ「バツ」を付けるの?と思ってしまいます。付けるなら「○」なんじゃないの?とか。
とまぁ、無理に何でも絵にしちゃうのは逆効果だよというお話でした。ちなみに、私がWindowsのツールを作ってアイコンなり絵を使う場合は、必ずヒント(説明用の小さなウィンドウ)が出るようにしています。全部文字のボタンにすれば済む話ですが、文字ばっかりだと味気ないじゃないですか。って、こういう理由で絵が増えていくんだろうなぁ(笑)。